ここが、俺の場所か。颯鬼（ふうき）は、つぶやいた。
５年前、颯鬼が不思議な力をてにいれた場所である。しかし、今は警察署が建っていた。
世間では、切裂きジャックと恐れられ、有名だが、ここには俺と同じ「力」をてにいれた奴が監禁されている。
力を持つ人間は、俺を含め４人。１人は、腰抜けの男。もう１人は、髪の短い女だった。
最後の力の持ち主が、どんな奴か楽しみだが、警察署に監禁されているとなると、少し厄介だった。
結局は、自分の「場所」がここにあるとわかった以上、しのびこむついでに最後の奴をにがしておかなければ。
「さて、どうやってしのびこもうか。」
颯鬼のそばで、夜風にゴミが空高く舞い上がった。
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