眩しい微笑み15

 2007-06-30投稿
閲覧数[248] 良い投票[0] 悪い投票[0]



目を開けた時、真っ先に聞こえた声で、私は完全に目覚めた。


起き上がると彼は「ひえっ」と小さな悲鳴をあげた。

・・・あたし、
何かした?


てか・・・なんでベッドにいるの?
転んでリクの上に・・・ん?もしかしてあたし・・・

寝てた!?


自分を殴りたいっ。
好きな人の上で阿呆な寝顔晒して爆睡するだなんて!!

さらにベッドに運んでくれて!!

お礼言わなきゃ。



これ以上嫌われないように。



お礼を言いたいのに声がでない。
リクのあわてふためく姿を見ていると、いつもみたいに乱暴になっちゃいそう。

・・・なんであわてふためいてるんだろう?


「リっリクゥ」
声が裏返った。
けどリクは振りむいてくれた。

「どうしました?」

真っ直ぐ、見られる。

顔が熱くなる。
でも声を絞り出す。

「あ、りがと・・・」

つっかえたけど一応、言えた。


ねえ、ちゃんと届いた?

リクは微笑むと
「どういたしまして」
と言って、また小さく微笑んだ。


今日のあたしは

いつもより素直、な気がする。


今なら、言えるかもしれない。
伝えられるかもしれない。


「リク・・・」
小さな声しか出せない。

「はい?どうしました?具合とか悪いんですか?」
彼が覗き込んできた。

微かにコロンの香りがした。





「すき・・・」





言ってしまった。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 星 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ