CASE 0?

カミナ  2007-07-02投稿
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誰かが呼んでいる気がした。
さっきからずーっと、僕を呼ぶ声がきこえる。

「あ・・の・を許・・ま・。だか・、どうか・かないで。 話・こと・気・が楽になる・な・、私は・・・の為の・になります。」

最近、夢のなかで聞こえる僕を呼ぶ声。
夢のなかの誰かはいつも何かを伝えようとしていた。けど、その声はよく聞こえなくて、よく聞こうとすればするほど、目が覚めていく。

一体誰が、何を伝えようとしているのだろう?

毎朝、目が覚めてすぐに考える。
それが日課になってしまっていた。



そんな毎朝のルーティーンワークをしながら、いつものようにテレビと、パソコンのスイッチをつける。

2つの画面にはいつもと変わらないデスクトップの画面と、暗いニュースばかりの朝のワイドショーが写っている。


学校を辞めてから、一体どれぐらい経つだろうか?

自分のやりたい事や、夢を押し殺して、親の言いなりになって入った学校は、お世辞にもおもしろいとは言えなかった。

友達だって作る気にもならなかったし、授業だって退屈なものばかりだった。



母は僕が大学に入ってすぐ、母の5つ年下の男と再婚した。


別にその男のことは嫌いじゃなかった。
必死に父親になろうとして、色々な事をしてくれた。

まぁ、そのおかげでこうやって、引きこもり生活を送れるのだから感謝した方がいいのかもしれないが。

いつものように夜中までボーッと過ごし、ただ生きているだけの生活。
金はある、住む家だってある。
なら働く必要なんてまったくないわけで、1日中ボーッとネットをしたりゲームをしたりできるのである。



けど、何かいつも足りなかった。

刺激とゆうのだろうか?
外から流れてくる作られた情報にうんざりした僕は、生きたリアルで、ドロドロとした情報に枯渇していた。


この渇きを癒すために、何をすればいいのだろうと、暇さえあれば考えていた。


その為だけに働こうかと考えたこともあった。
しかし、上辺だけの関係の人間から、そういった生きた情報は知ることができないのは火を見るより明らかで、すぐに却下された。




僕は、今確実に飢えを感じていた。



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