和也に…捨てられる…?
沢木先輩の吐いた唾が髪の毛にかかった。
だけど、それどころじゃなかった―。
「…じゃない」
「は?聞こえないわねぇ」
もう一度、今度は聞こえるようにはっきり、先輩の目を見て言う。
「和也は、そんな人じゃないっ!」
そうだよ。
私が好きになった人だもん。
そんな事する訳ない。
睨み付けた私。
それを見て先輩達は高笑いをした。
「面白いわ〜!でもね…」
ガッ!
「うっ!?」
今度はお腹を蹴られ倒れこむ。
「すっごいムカつく」
冷めた目で見ている。
痛い―。
どうしようもないくらい…痛い…。
放された手でお腹を押さえ丸くなる私を、次にショートの女性が襲った。
「加奈、これ潰しちゃってい?」
グッ…
「良いんじゃない?」
頭の上に足がのしかかっている。
私は恐怖に身を震わせ、
「キャアアアー!!」
悲痛の叫び声をあげた―。