少し、昔話をしよう。
あるところに、少年がいた。
彼は幼なじみのある少女が好きだった。
彼は彼女に想いを伝えた。
だが、それから一週間後、彼女は死んでしまった。
交通事故、だった。
月日は流れ、少年はまた恋をする。
自分の想いを伝える。
次の日、彼女の部屋から出火し、彼女は焼死してしまった。
少年は深く悲しんだ。
だが、月日は流れていく。
彼は恋をする。
今度は、その人の想いを受け取った。
少年はその想いに答えた。
ぼくもです。
と・・・
彼女も、死んでしまった。
そして、もう一人、死んでしまって
そして少年は気付く。
自分が想いを伝えた人は、
死んでしまう、と言うことに。
もう人を好きにはならないって誓った。
でも、駄目だった。
僕が彼女の気持ちに応えたら、ミサキさんまで死んでしまう。
五人目にはなってほしくない。
歯を食いしばる。
少し血の味がした。