これは、ある一人の青年が甲子園の土を踏みしめることを夢見て歩んでいく物語である。
私立向日葵高等学校この高校に一人の大きな夢を持った青年がいた。
青年「お願いします。野球部の設立を検討して頂けませんか?」
教師「君の気持ちも分からなくはないが私個人の意見では決めかねる。一応、理事長先生にはお話ししておくから、また後日来てくれるかい。」
青年「分かりました。どうかよろしくお願いします。」
青年の名前は、山田修平。彼は、中学校の時に彼の友人が野球をする姿に心を打たれ野球を始めた。しかし、彼の実力は抜きみ出ていたわけでもなく学力もあまり高く無かったため野球部のない向日葵高校に入学せざるおえなかったのである。
修平「はあ、今頃みんなはきっと練習に励んでるんだろうな。」
彼の友人である藤井哲平もあまり学力は無かったが堅実な守備能力が売りだったので強豪ではないが野球部がある高校に進学し、他の部員はほぼ全員が強豪高や強豪ほどではないがよく耳にする名前の高校へと進学した。
修平「哲平は、今頃また強くなってるんだろうな。俺も、早くやりたいな野球・・・。そうだ、野球部が出来るかはまだ分からないけど、まずは部員を集めなくちゃいけないな。よし。」
修平はそう言うと、早速、野球をしてくれそうな人に手当たり次第に話しかけた。
修平「どうかな、もし良かったらでいいんだけど一緒に野球してもらえないかな?」
青年「ごめん。僕は、あんまり野球好きじゃないんだ。」
修平「そうか、ごめんね。」
だいたいの人は、こんな感じの会話で終わってしまったが、一人だけは少し違った。
青年「う〜ん、そうは言ってもここには野球部は無いよね。そこは、どうするつもりなの?」
修平「えっと、今野球部作ってくれるよう先生に頼んでその事を理事長先生に伝えてもらえるようにお願いしてきたところなんだ。」
青年「そうなんだ。実は、僕も中学の時に野球をしてたんだけど距離とかの問題でこの高校に来なくちゃいけなくなったんだ。」
修平「そうなんだ。じゃあ、似ているね。まあ、僕の場合は頭が悪かったからなんだけどね。」
青年「ははは、僕も協力させてもらってもいいかな。僕も本当はまだ野球を続けたいんだ。」
修平「本当に!ありがとう。僕は、山田修平。よろしくね。」
拓也「僕は、古賀拓也、よろしくね。」