クロスリング

ぱーる  2007-07-10投稿
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女は不思議そうにおれの顔を見ている。不思議なのはおれも同じだ。

「あなた、レンよね?」

「そうだよ」

じっ

じっとおれの顔を見てくる。おれも女の顔を良く見てみるが、やっぱり知らない顔だった。

同い年くらいに見えるが、青い髪の知り合いなんておれにはいない。

パン!

「いって!なにすんだ!」

いきなり頬に平手打ちをくらう。ビンタなんて、何年ぶりかにくらった。

「思い出した?私の事」

「思い出すか!そんなんで!」

「うーん。寝ぼけてる訳じゃないみたいね…。あなた、本当にレンなのよね?」

「そうだ。禊レンだ」

「…ミソギ?」

「なんだ。珍しい名字だってか?おれの名字は知らないのか、あんた」

「どうゆう事…別人?でもそんなわけ…。ちょっと待って。おばあちゃん呼んでくる」

ガチャ

そう言って部屋から出ていく。

とりあえずベッドから起き上がる。良く見たらおれの服は制服じゃない。制服で寝ていたらそれは変だが、いつの間に着替えたんだろう。

ポケットに何か感覚がある。知らないズボンのポケットを探ってみると、何か入っていた。



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