「おはよ!まこっちゃん」
校門を入ってすぐ、親友の姿を見つける。
まこっちゃんは足を止めた。
「おはよ。今日はえらい元気じゃん」
「うん。昨日、たっぷり愛し合いましたからっ!」
どこに向けてかピースサイン。
「てか、また傷だらけじゃん」
絆創膏の数に驚く彼女に、チッチッと人差し指。
「恋する乙女は常に全力疾走なのだよ☆」
「傷とどう関係あるんだか…」
突っ込むまこっちゃんに
「あるよ〜!昨日も愛の為に、戦いを繰り広げたんだからっ」
と言うと、「はいはい」で済まされた。
むぅ…。
膨れてる私を見て笑ってる。
思うんだけど、まこっちゃんと和也って似てるとこあるよね…。
ちょっとクールで大人っぽいとことか、私の扱いが巧いとか…。
私って、そうゆう人に自然と惹かれんのかな(笑)
ん〜、初めての発見だわ。一人でしみじみしてると、まこっちゃんが話し掛けて来た。
「ところで演劇はどうすんの?」
…
「あ!!」
そうだった…このままじゃ、この話は終われないよ(汗)
ぶちぎれた孝の顔を思い浮べて、暫く失言するのだった…。
放課後、演劇部の部室前でウロウロしてる(正確には和也を待ってる)と、孝に声をかけられた。