「そういえば、今日すごい良い人に会ったぜ」
あおいとの事を思い出すと急に胸がムカムカし始めたので、朝の事を話し始めた。
「おっ!本当かよ?
もちろん女の子だよな?」
「あぁ。電車で会ったんだけど、名前は樹里亜さんって言うんだ」
「へぇ〜。で、どういう感じで会ったんだ?
ナンパか?(笑)」
雅治はいつもナンパだのと下ネタも混ざっている言葉を話の中に入れて話す事が多い。(笑)
「違うよ。俺がお婆さんに席譲らなかったのを彼女に注意されたんだよ」「はぁ?今時そんなにしっかりした子がいるのかよ?」
「俺も最初はかなり驚いたよ。でも、その後丁寧に謝ってくれたし、」
「くれたし?・・・
で、なんだよ?」
「可愛かったなぁ・・・」
それを聞いた雅治は笑いを必死にこらえている。
なんで?
「ハハハ!お前にしたら良くできた話だよ。
第一、性格が良くて可愛い子なんて今時絶対いないんだよ!」
俺はかなりムッとした。「あぁ?この話が作り話だったら俺がすごい情けない奴みたいじゃないかよ」
よくよく考えたら俺は充分情けない奴なんだけどな(泣)