「訳わからんわ!!」
パンッ!!
レイと桟悟(サンゴ)は付き合って2年目だ
桟悟の頬にはレイの手跡がしっかりついている
「彼女の友達と浮気するなんて最低やで!!」
「痛ってぇなぁ…」
桟悟は赤い頬をさすりながらレイを見あげる
「レイ!」
勢いよく向こうから走ってきたのはレイの友達の柚祢(ユネ)だ
「レイ!ちゃうねん!」
「何がちゃうの!桟悟に手ー出すなんて見損なったわ!!」
「だからちゃうねんて!誤解やねん!レイはあたしと桟悟が2人で買い物行ったから怒ってんねやろ?」
「……うん。」
「あれはレイの誕生日プレゼント買いに行ってん!」
「え…?」
「7月15日!あんたの誕生日やん!」
カレンダーを見ると7月15日。
「お前の趣味とかよく分からんから…」
「レイと一番仲良いあたしに趣味教えてほしかったんやて」
「…………」
「そーゆー事やから。」
「柚祢…桟悟……ごめん」
「あーあッ!いきなり渡してビックリさせたろ思たのに…」
「台無しや。」
「だからごめんて!!」
「「はい」」
2人はレイにそれぞれプレゼントを突き出した
「アリガトッ♪」
「開けてみ?」
「あっ!あたしの先に開けて!桟悟の後になんかあけられたら盛り下がるもん!!」
「ふふっ」
含み笑いして柚祢の星柄の袋を開ける
「かわい―――ッ!!♪」
レイがおたけびあげて喜んだのは
赤いリボンのポーチだった
「や―!!何このドット!ド真ん中やわ〜!!」
「あたしかてレイの好きなもんくらい分かるよぉ〜」
「ありがとな柚祢!」
「イエイエ♪あっ!ほんなら次!次桟悟のやつ!!」
「そっか〜何選んでくれてんやろ??」
箱のヒモをほどく
「早よ開けてみて!ビックリすんで!♪」
茶系の箱の中から、桟悟のプレゼントの正体が露わになる
「……!!」
「な?」
柚祢がニッと笑う
「ゆ…ゆびわ?」
「///」
「それ、桟悟が1人で選んでんやで!」
「まじで??」
「…お―」
レイは指輪を薬指にはめた
「ありがとう!めっちゃ嬉しい!!♪」
7月15日。17歳の誕生日