遠矢は淡々と話し始めた
遠矢の話しはこうだ。
ラブホの前にいたリナと中年の男を見るなり和也はイキナリ男に殴りかかった。
遠矢はすぐ止めに入ったが和也はそれを振り切り男に詰め寄り殴り続けたらしい。
そこへたまたま近くにいた数人の警官に抑えられとりあえず4人とも署の方へ送られた
事情聴取などをした所中年の男は最近隣町に出没していた指名手配中の結構有名なレイプ犯だった事が判明
男はそのまま逮捕された
『無理やりホテルに連れ込まれそうになった所を助けてもらった』
リナの発言により遠矢は解放されたが、和也だけはろくに話もできない程半端なく暴れ続けるので警察も手のつけようが無くそのまま留置場行きとなったのだ。
「…あいつは本物のあほか。」
俺はその場にうなだれた
『そんままいけばお手柄で終わってたのにね
無理もないわ、あん時の和也俺でも抑えられへんかったもん』
「お前な、わざとやろ
何やねんこの間抜けな話」
考えこんで損した…。
俺はベッドに突っ伏したまま本気でそう思った
『いや―そんなつもりはないで?
リナちゃん可哀想やったし
まぁちょっと流時びびらしたかったんは本音かも』
コイツ。明日しばく。
『おばさん明日迎えにいくらしいわ』
「怒ってたんちゃう?」
『うん。
「あほかアイツは―!」
やって』
「はは。和也のおばちゃんパワフルやからな
…まぁ良かったわ。間抜けな話で」
『ん?やな』
遠矢が笑いながら言った