『初めまして!松葉 光太郎って言います。さおりちゃんって言うんだ!?俺、With youのさおりん好きなんだ☆さおりんって呼んでも良い?』
With youとは、7人いるアイドルグループで、中でもさおりんと呼ばれる彼女は余り目立つタイプではなかった。
さおりはすぐに打ち込む。『いいよ♪私は何て呼んだら良いかな?』
(テンションの高い人だな…)
一人で笑いそうになりながら送信。もちろん声に出して笑う事はないが。
『こうちゃんでいーよ。さおりんって篠崎と同じ学校だよね?俺、白宮工業だよ!』
『マジ!?白宮って言ったらうちの高校とメチャクチャ近いよね!うわぁ、知らないうちに駅とかで会ってるかも!』
会話が弾んで嬉しくなる。さおりは私服に着替える事も忘れ、メールに夢中になっていた。
夜、さおりがお風呂から上がるとメールの着信に気付く。
直ぐ様、スタンドから携帯を引き抜き確認する。
(やっぱり、こうちゃんからだ)
『今日は、初めてなのに長々とゴメン(>_<)楽しくてつい調子に乗っちゃったよ(笑)』
『私こそ^ロ^;又メールしてね!』
『うん。又明日!おやすみ〜』
『おやすみ☆』
さおりは携帯を閉じると布団に入った。