『どうよ?』
ちえみからもすぐに返ってきた。
(どうよって何だよ)
と思いつつも、
『順調☆』
適当な返事をする光太郎。座席が空いたのを確認すると腰を下ろす。仁も続いて隣に座った。
「朝からラブメールか」
ちっ!と舌打ちしながら手で顔を仰ぐ仁。
「違うし、ちえみ」
即、否定する。
「ああ、あの幼なじみの?」「うん」
「でもお前、前にそのコからコクられたっつってなかった?」
「…」
そういや、そんな事も…と思いながら携帯に目を落とす光太郎。
『おはよう、こうちゃん(o^∀^o)』
(来た!)
今度はさおりからのメールだった。
『今、電車だよ。さおりんは?』
『私も電車に乗ってるよ!』
(マジ!?)
キョロキョロとさおりの姿を探す光太郎。
と言っても光太郎は、さおりの容姿を知らない。
同車両の女子高生がすべてさおりに見えてしまう…。
「何やってんだよ、お前〜!」
仁が吹き出す。
「朝から、品定めかよ!」
光太郎は目を細め仁を見返す。
「お前と一緒にするなよっ」そう言われて、仁が光太郎の肩に腕を回す。
「まぁ、失礼ね!俺はこうちゃんと違って低血圧なのよ☆」
(何処がだ…)
仁のおかま口調に半ば鳥肌を立てる光太郎なのだった。