LASTSUMMER#01 『スタート』

SETTARMEN  2007-07-14投稿
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俺の名前は八神光輝。藤城中三年だ。

去年の秋から左打ちを特訓し、ようやく巡ってきた先週の紅白戦で結果を残した。

また、ポジションもライトからショートにコンバートしこの三年春からはもちろんレギュラーを狙うつもりだ。

今日は朝山(アサヤマ)中との練習試合。

俺達は朝早くから集合しバスに乗り込んだ。

おそらく朝山中までは約4、50分といったところだろうか…。

今日は一日に連続2試合行ういわゆる『ダブルヘッダー』だ。


『全員揃ったかぁ?じゃあ出発するぞ〜』

そう言ったのは顧問である今井善典(イマイヨシノリ)だ。

背は小さめで眼鏡をかけている。

『今日はダブルヘッダーだが、二つとも勝つ気でいけよ!!』

と、気合いを入れたのは監督である曾我端勝利(ソガハタカツトシ)だ。

白髪交じりでこちらも眼鏡をかけ、いかにも鬼監督といった感じ。
もちろん見た目通り鬼のような監督だ。

『なぁなぁ!今日試合やる朝山中、スゲェピッチャーがいるらしいぜ!』

と、朝から騒いでるのは丸山圭太。

元気だけが取り柄の男だ。

昨年までは一塁手でレギュラーだったが、この春から右翼手にコンバートされた。

『あぁ。それなら知ってるぜ。南寿人(ミナミヒサト)って奴だろ?』

キャプテンで捕手の不破一真が答えた。

『何でも、朝山中にはチームを支える4人の三年生がいて、【朝山四天王】って呼ばれてるらしいよ』

と言ったのは白石悠都。セカンドのレギュラーだ。


『こりゃ〜天堂寺との投げ合いになりそうだねぇ〜☆』

左翼手レギュラーの菊川京介が言った。

すると、三塁手で4番を打つ村上拓哉が
『俺が一発打って、翔が抑えりゃいいんだよ。なぁ?ショウ?』

天堂寺翔が答える。

『あ゛ぁ゛?俺はどことやっても抑えるんだよ!!』

早朝だから機嫌が割るそうだった。

そうこうしている内にバスは朝山中に到着した。

遂に俺が、左打ちとショートの守りを披露する場が現れた。

俺は絶対に結果を出しレギュラーに定着しようと自分自身、決意した。



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