一件目から約一時間半後に二件目が入っていた。
その文面は、
『寝ちゃった?俺も明日早いしもう寝るね』
と、いつものおやすみメールだった。
光太郎は、おはようメールとおやすみメールだけは絶対欠かさない。
それだけに、返事を出来なかったの事に凹むさおり。光太郎はまだ何も知らない。
そう、一樹の事を―。
(最近さおりん、メールの返事が遅いな)
そう感じた光太郎は、昼休みにメールを打つ。
『さおりん、もしや俺とのメールに飽きて来た!?(T_T)』
返事はこうだ。
『そんな事ないよ!楽しいよ☆でも、何でそんな事聞くの?』
メールの返事が遅いから…なんて言いにくい。
『いや、何でも^ロ^;飽きてないなら良いんだ☆』
取り敢えずそう答える事にした光太郎。
(考え過ぎだよな…)
そう思うと、携帯を閉じて仁と食堂へ向かった。
一方、仕事を終えた一樹はさおりへ猛アタックを続けていた。
一樹からしても、さおりみたいなタイプは珍しい。
他の女の子に比べて、特別視するようになっていた。
「俺、さおりちゃんに会いたい」
自宅のソファーに座り込んだ一樹は、タバコを片手に電話をしていた。
相手はもちろん、さおりだ。