座敷少女〜八ノ話〜

Ryu  2007-07-15投稿
閲覧数[410] 良い投票[0] 悪い投票[0]

午前11時

岩手県金田一温泉

温泉街に入り敬介は観光地らしくない殺伐とした雰囲気を感じた。

街に人の姿は無く、まるでゴールドラッシュが過ぎ去って錆びれた西部の街の様に寂しく重々しい。

賑やかな筈の商店街はどの店もシャッターが閉まりシャッター街と化している。

先程ラジオで聴いた警察の会見によると今朝新たに一人殺されて犠牲者はこれで7人になったらしい。

更に悪い事に観光客の行方不明者が続出しており昨日発見された6人の男性も3日前から行方不明になっていた。

そして行方不明は今朝の段階で59名。


神出鬼没で子供も容赦無く虐殺する謎の殺人鬼と神隠し…

この街の住人と観光客は恐怖のどん底に陥っていた。
しかし敬介には恐怖心は感じ無かった。

敬介はあの日。

10年前親が殺されたその日からあの少女に対する復讐心が生きる原動力となっていた。

親を殺し自分を独りぼっちにさせた事を彼女に彼女自身の血で思い知らせる為に敬介はここへと来たのだ。

その後敬介は馬淵館に到着した。


その姿は10年前と全く変わって無かった。

「よし…行くか。」

そう一言呟いて敬介は玄関ロビーへと向かった。




i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 Ryu 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ