星空の世界の下へ

ララリクロ  2007-07-16投稿
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綺麗な星空だった。 見上げた夜空はとても綺麗で輝いていた。こんな穏やかな日々がいつまでも続くと思っていた。
あいつがくるまでは・・
【1】
俺は近衛塚 北斗(このえづか ほくと)。ごく普通の大学生。大学も終わり、家路に着こうといつもの駅で電車を待っていた。

すると、隣にいるサラリーマンの後ろに黒いモヤがかかっているのが見えた。

「はあ〜、なんか俺疲れてんのかな〜」

この頃、慣れない一人暮しでストレスとか貯まってんのかもな〜、なんて思っていると、電車が駅のホームに入って来た。

その瞬間、嫌な光景が目に写った。

サラリーマンの後ろの黒いモヤが鎌を持った人の姿に変わったのだ。

そのモヤは、ニヤリと笑うとサラリーマンを黄色い線の外側に押し出した。

最悪だった。
電車はもうすぐそこまで来ている。
駅のホームにいた人もサラリーマンが落ちていくのに気がついていた。

悲鳴が起こったり、助けに駆け付ける駅員。その全てがスローモーションに見えた。

しかし、その中で自分だけが普通に動けた。

とっさの判断だった。
サラリーマンの腕を掴み、そのまま力任せに半回転し、サラリーマンを駅のホームに叩きつけた。

電車は、そこから10mくらい行ったところで止まった。サラリーマンも、もちろん俺も無事だった。

駅のホームに歓声が沸き起こる。

サラリーマンも起き上がり、自分にお礼をしてきた。

いやいや、あんた、頭からすごい血が出てるよ。まあ、俺がやったんだけど。

俺はホッとした。サラリーマンも助けることができて、黒いモヤも・・・・

その時、体じゅうから冷や汗が出て来た。

黒いモヤ!!!あれはどこに!いない!どこにも!

「消えたのか・・・・」

まあ、消えたならいいか・・・・そう思っていた自分の背中に悪寒が走った。

振り返り見ると、駅の1番端にそいつはいた。

そして、そのニヤリとした顔で俺の頭に直接言葉をねじこんできた。

「オマエ、ジャマシタ、テキ、ダ。カクゴシロ、オマエノ、イノチト、ダイジナ、モノヲ、ウバッテヤル」

俺の平穏は終わった。

そして、悲劇は始まった



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