座敷少女〜十三ノ話〜

Ryu  2007-07-18投稿
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同時刻

ホテル松屋の屋上

「るーるーる〜♪」

首筋に六角形の痣がある男は鼻歌を歌い、そして歓喜の表情で脇差しを振り下ろした。

その暫撃を同じく六角形の痣がある坂野仁は斧でガードする。

(鼻歌を歌いながら殺し合うなんて…しかもヘラヘラと笑いながら…イカれてんのかコイツ?)

次の瞬間二人は同時に互いの腹を蹴り合って後ろに後ず去った。

「らーんらーんらーん♪♪」

又しても男は鼻歌を歌いながら、脇差しを仁へ投げ付けた。

間一髪で投げられた脇差しを避けて丸腰になった相手に切り掛かる。

しかし男は直ぐさま右腰に差していたもう一つの脇差しを取り出してガードした。

「残念でちゅたーもう一本あるんでちゅよ〜」

「くっ…」

仁は軽く舌打ちして斧を振り上げたその時、あの少女の声が聞こえて来た。

「闘ってる人は武器を置いて一旦闘いを止めて、新しく参加した人は私の話をちゃーんと聞くのよ!!!」
少女の声を聞いて二人は闘いを止めて辺りをキョロキョロと見回す。

「何処だあの女!!あれ…いない…」

「どぅこにいるんだぁ〜?」

二人が困惑していると少女の声は説明を始めた。

「あんた達は既に肉体から引き離された霊体なワケ。 だから…」

(なんだ…あいつに魂抜かれた時と同じか…)

そう思って斧を握る手に再び力を入れた時、仁の予想を裏切る言葉が発せられた。

「制限時間はあさっての正午までの48時間。」





(なんだって…?)


(時間無制限ってあの女言ってたよな…
おいおい!!やべえじゃねえかよ!!)

更に追い討ちは続く。

「あと5人の死神があんたらを殺しに来るから気を付けなよーばいばーい。」


(死神?なんだそりゃ!?敵が増えるって事なのか?)

「意味わかんねぇ…」

仁は困惑の表情で本音が漏れた。

男も突然の追加ルールが理解出来ずにキョトンとしている。

しかし現実は二人に更に追い討ちをかける様に突然黒い影が二人の間に割り込んだ。

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