私が選んだ道は正しいのかな?涼を捨てて傷つけて拓也を選んだのは正解だったのかな?
最近拓也と一緒にいるところを見なくなったのは私の気持ちに涼が気付いていたから。そして、きっと拓也の気持ちにも気付いていたから。
「ごめんね‥」
それしか言葉に出なかった。
部活が終わって学校から出てきた拓也に抱き付いた。
「‥拓也!!」
「早紀!?なんでここに‥お前涼と一緒じゃ‥」
「拓也‥好き‥」
「早紀?‥」
「好き‥好き‥大好き」
泣きじゃくりながら何度も『好き』と‥
拓也の唇が涙の流れている頬に触れた
「‥‥俺も好き」
涙が止まらない私に拓也はそっとキスをした。2ヵ月前の学祭のときみたく優しく‥
―‥
早紀がきてくれた
それだけでも嬉しいのに『好き』って言ってくれた。泣きながら言う早紀が可愛くて愛しくて俺は力強く抱きしめた。
涼、お前のかわりに俺が一生こいつを守るからな
そう心の中で誓った
―‥
あの日拓也と出会っていなかったら涼を傷つけずにすんだと思う。
でも私が選んだ道に後悔はしていない。自分で決めた結果だから
貫き通すよ
それが涼への1番のお詫びのしるしだと思うから
ごめんね‥ありがとう
これから何があっても乗り越えてみせる。拓也の彼女として