Person of THE fate〜運命の人〜25

じゅりあ  2007-07-19投稿
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「昨日は、連れと飲みに行ってくるって行ってたよね、電話で」

「うん…」

「連れの彼女が、彼氏の連れに、わざわざハート付きのメール…送るかなぁ?」

ここまで来て、一樹は黙り込んだ。
さおりもそれ以上、何も言わない。


「さおり…こっち来て」

先に口を開いたのは一樹の方だった。

さおりは言われる通り一樹のいる、ベットへ向かう。
一樹は、はぁ…と息を漏らすと

「ゴメン!!」

と頭を下げた。

さおりは冷ややか目で、その姿を見ていた。

さおりの両腕を掴んで頭を下げていた一樹は、顔をあげ、両手を頬に移動させた。

「何か言って…」
縋るような目を向ける一樹。
だけど、さおりは目を逸らしたままだった。

「どうしたら、許してくれる?」
一樹の問い掛けに、やっと口を開く。


「…別れよう?」

「!?」

衝撃で手の力が抜けた一樹。
さおりはその隙に立ち上がり、荷物をまとめた。





一樹の部屋を出たさおりは一人、駅に向かう。
制服のポケットでは、携帯が鳴っていた。

あの後、何度も一樹は説得しようとしていたが、さおりは聞く耳を持たなかった。

彼氏に浮気されてたのに、不思議と涙は出ない。

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