「他の班・・・って・・・?」
怜が藻に問う。
「『リイバー』の何処かの班に協力してもらうってことさ」
「分かりました」
「じゃあ、明日の朝に出発しよう。それまでにあっちの方に連絡しとくよ」
―次の日―\r
「あ〜ぁっ!疲れたっ!休もうぜ〜っ」
「えっ?!まだ3キロくらいしか歩いてないのに・・・」
「3キロあるきゃぁ十分だよ〜っ!!!」
「でも、まってよ。ココのはずなんだけどなぁ・・・」
どうやら、藻先生が応援を依頼した班との待ち合わせ場所に向かっているらしい。
聞いた話によると、その班は結構頼りになるらしい。
「あっ・・・!あの人たちかも。聞いてみよう」
「おい!ちょっと待てよっ」
道路の外側に2人の人が立っている。そこに怜は走って行った。
「あ、あの。もしかして、『リイバー』の・・・?」
2人のうちの1人の少女が怜の方を見る。
「うん。そうだよ。やーっと、来たね」
「んあっ・・・。来たのか?例の奴ら」
もう1人の少年が怜たちを見る。
「あっ、私、怜っていいます」
「俺は、啓吾」
「怜に、啓吾ね。ヨロシク!私は舞(まい)だよ」
「俺は、翔(しょう)」
「自己紹介も終わったことだし、早く『レイーブの城』に行こう!」
舞が言う。
「は、早くって・・・あそこに行くのには3日もかかるんだぞ?」
「大〜ぁ丈夫!私だって能力あるんだからっ!」
と、言って舞は片方の手を軽く握り、そっと手を開いた。すると、仲から小さな蝶が出てきたのだ。
「これに乗って現地まで行くよ」
「こ、これって。小さいじゃない?」
怜が言う。
「まぁ、見ててよ」
舞は、蝶に息をフッとかけた。すると、一瞬にして蝶が大きくなった。
「ど〜ぉ?すごいでしょ?」
「あ、あぁ」
啓吾と怜は一瞬の出来事なので状況が飲み込めていないようだ。
「おい!舞。自慢してないでさっさと行くぞ」
「はいはい・・・。さっ!乗って乗って〜」
と、舞は啓吾たちの背中を押す。そして、巨大な蝶は『レイーブの城』
に向かって飛び立った。