拓也‥助けてよ‥
「美香〜!早紀見なかった?」
「えぇー?見てないけど‥いないの?」
「んー‥教室にもいないし行きそうな所探してるんだけど」
ったくどこ行ったんだ あのバカ
「ホントあいつバカだよね〜」
「一切抵抗しないからつまんない」
「まぁあの格好じゃ外歩けないしょ」
「男乗り換えるからこうなるんだよね」
「‥早紀?」
「‥おいってめーら!!」
「てめー早紀になんかしたよな?」
「知らねーよ!関係ないじゃん」
「こいつッ!!!」
パシッ
「拓也!やめとけ」
「なんでだよ!!」
「居場所わかるから」
「涼‥これは違うんだよ?拓也くんが勝手に怒って‥」
涼と拓也が一斉に睨む。「ごめんなさい」そう言って逃げていった。
バンッ
「早紀!!!」
「‥拓也」
「お前その格好‥」
「‥」
「ひどい」
「あいつら‥」
「‥しょうがないよ‥こんなことされるようなことしたんだもん」
パンッ
「‥拓也?」
拓也は強く私を抱きしめた
「守ってやれなくてごめん‥」
「‥」
「辛いなら辛いって弱音吐いていいんだよ?泣いてもいいんだよ?」
「‥」
「早紀が泣いても誰も怒ったりしないから」
拓也のその言葉が私の冷えきった心に灯をともしてくれた。
「ありがとう‥拓也‥」
その日拓也の腕の中で大泣きした。