僕がミサキさんに想いを伝えてから、ずいぶんたった。
僕はミサキさんの周囲に常に気を払い、彼女の身に危険が及ばないように守ってきた。
そして、今日−−−−−−−−
「じゃあ、こちらへどうぞー」
スタッフの女性に案内され、はいった部屋にいたのは、とてつもなく美しいミサキさんだった。
「ど、どう?」
口わあんぐり開けていた僕にミサキさんが話しかけてきた。
「ミサキさん・・・すごく・・・綺麗です」
あまりにも綺麗すぎて、これしか言えなかった。
「リク!もう敬語はやめてよ!だって私達・・・」
言いかけて、顔を真っ赤にするミサキさん。純白の衣装に真っ赤な顔は、映えていた。
僕は周りに人がいることに構わず、彼女を抱きしめる。
「リ、リクっ!!」
「ミサキ・・・・愛してる・・・」
小さな声でそっと彼女に伝えた。
「うん。私も・・・」
「じゃあ行こうか」
「うん」
純白のドレスに身を包んだ彼女は、眩しく微笑んだ。
相変わらず、彼女の微笑みは眩しい。僕の煙は吹き飛ばされて、澄み切った空になっていた。
「リクー!!」
僕を呼ぶ愛しい人。
空は澄み切っていて、彼女はその下で手を振っている。
そして、もう一人、僕に手を振る大切な宝物。
彼女が眩しく微笑む。
それを見て僕は、ずっとその微笑みを守ろうと、心の中で誓った。
End