突然泣き出したあおいを見て僕はとりあえず落ち着かせるため、丁度歩道にベンチがあったのでそこへ座った。
あおいはうつきながら僕にもたれて泣いている。僕はただあおいを支えながら黙って空を見ていた。
通行人がどうしたんだという表情をしながら僕たちを見ている。
「えっ・・ぐっ、ごっ・・めん・ね」
あおいが泣きながら言った。
「ん？いいよ。
誰だって泣きたい時はあるじゃん。
全然悪くない事だよ。
しばらくここで休もうか。なっ。」
僕は空にある雲が流れているのを目で追いかけていた。
そして、ちょっと時間が経ったらあおいが泣き止んでいて僕に話始めた。「あのね、あたし雅治と付き合ってるじゃん？」「あぁ、そうだな」
「本当の所あたしは雅治の事彼氏として好きじゃないかも・・・」
意外な答えだとは思わなかった。
むしろ、そうではないかと思っていた。
好きなのに笑わない奴なんていない。
「そうか、・・・別れるのか？」
「京介はどっちがいいと思う？」
「んー、・・俺は付き合った事がないからわからないけど、好きじゃあなかったら無理して付き合う事ないから別れるかな」
「そっか・・・」
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