佳奈美が本部に来て2週間が経過した。
勇は敵である摩羅にそっくりな佳奈美を皆が受け入れるかどうか心配したが皆彼女の明るい性格や容姿のせいもあってか意外と早く馴染む事が出来た。
得に姉御肌のヘレナと同い年である愛とは仲が良いらしくヘレナは実の妹の様に佳奈美を可愛がっていた。
しかしラインの入ったボウズに常時サングラスの弘毅を怖がっているらしく話かけられる度にビクビクしている。
女垂らし+ロリコンである隼は佳奈美に盛んに話し掛けて隣りの椅子に座って話をしたりもしているが口説こうとしたり話がアダルトな方へと流れたりすると姉であるヘレナと隼を異常に敵視する陽介が止めにかかるので不味い事にはならないでいる。
勝侍に対してはお互いに気さくな性格のお陰か男の中では一番中が良い。
ところが勇に対しては一線を引く様に接しており避けていり様にも見えた。
やはり勇と最初に会った時の血塗れの姿が尾を引いている様だ。
そして今日、2月4日。
佳奈美と勇は神谷に話があると言われて局長室へと連れて来られた。
「話って一体何ですか?」
佳奈美が尋ねると神谷は話始めた。
「佳奈美君。君が此所に来て二週間経ったが此所での生活にはもう馴れたかい?」
「はい…」
「それは良かった…
安心したよ。」
佳奈美の言葉を聞いて神谷はほっと胸を撫で下ろした。
「では本題に入るが…
前にも話した通りこの世界の日本は反政府軍の内乱で無秩序状態と化してなおかつや鬼人達の活動も活発化してテロ活動や暗殺の絶えないまさに毎日生きるか死ぬかの状況にある。
そして我々は鬼倒衆はオニの殲滅と鬼人達の組織である『日本統一戦線暗部』と『革命党特工部』を壊滅させる為に存在している。
そして佳奈美君は半鬼である以上は我々鬼倒衆の工作員として我々に協力して貰わなければならない。」