しばらく歩いているとふいに足の裏に違和感を感じた。
石でも入り込んだのだろうかしかし、石よりそれは薄く細いものだった……
「針?」
美琴は首をかしげた。
家を出るときは針の感触はなかった
不思議に思いながら、針をポケットの中に入れる。 「後で捨てとこ…」
その時
「美琴?美琴か!?」
背中で懐かしい声が響く。「悠司!?」
そう、美琴の後ろには、昔と変わってない悠司がいた
「やっぱ、美琴かぁ変わってねぇなぁ?」
「そっちこそ!変わってない?!……3年ぶりだっけ?」
「…そだな」
二人はお互いを意識しながらそう話す。
「そういえば、さっきどーした?しゃがみこんで…」「なんでもない」
と、美琴は笑う
美琴のポケットの中に入っている針がなんの揺れもないのに動いていることを知らずに……