ピリリリリリッ・・・
目覚まし時計が鳴り響く。「う〜ん・・・」
私はいつものように目を覚ます。
二階の部屋から下りてくると私はなにかに話し掛けるようにして写真を見つめる。
それは私のお母さんだ。
「おはよう。」
私は微笑みながらそう言った。私のお母さんは半年前に他界したのだ。だからいつものように写真を見つめる。
私は写真から離れた後、学校に行く準備をした。
南高に通う私は少し家から遠いから大変だ。
バタバタッ
私はバッグを持ち、急いで家を出た。
「きゃぁ〜遅刻〜!!」
私は自転車をとばした。
「げっ・・・!タイヤの空気がない!!んもう!!!なんでこんな時に限って!」
ウザイ、ウザ過ぎる!!!私はむしゃくしゃしてつい自転車を倒してしまった。「・・・もうヤダ・・・・完ぺき遅刻じゃん。」
そう言って私は涙ぐむ中散らばった物は拾う。
その時だった。見知らぬ人が手を差し延べてくれた。「大丈夫?ケガしてない?」
誰だろう・・・優しい人。「あ・・・はい。大丈夫です。ありがとうございます!!」
「そう?よかった!」
その人は私の荷物をきちんと整頓して元に戻してくれた。
「ハイ。ほんとにケガしてない?大丈夫?」
「ありがとうございます!大丈夫です。あなたこそ学校平気ですか?」
「あっ!ヤベー!!んじゃ俺行くね。・・・あっそうだ、君高校どこ?」
「え?南高」
「・・・!同じじゃん!よかった遅刻仲間がいて。一緒に行こう?」
「ハイ」
え?同じだったの??
言われてみれば南高の制服だ。
これが私達の出会いだった。