梨絵とは昔からの幼なじみだった。
小・中と同じ学校に通い、流石に高校は違うだろうと思ったらなんと高校まで同じになった。
神のいたずらか、
はたまた運命か、
どちらにしても俺には嬉しい事だった。
何故って?それは…
梨絵を好きになってしまったから。
本当はただの幼なじみでいるはずだった。
正直そんなにかわいい奴でもなかったと思う。
なるほど確かに、顔は整っている。
しかし性格は男勝り。
中学になるまでスカート姿なんてものは見たことがなかった。
噂では小学5年生の時に、6年生の男子と喧嘩して勝った事もあるらしい…
だから梨絵にはかわいいという言葉は縁のないものだと思った。
でも、毎日顔を会わせて、話しをして、一緒に帰って…
そんな感じで時を過ごしていく中で、少しずつ…ほんの少しずつ、俺は梨絵に引かれていった。