ある邸宅に、ペットのうさぎが飼われていた。
この家の人々は写真を撮るのが好きで、時々うさぎも撮影していた。
人が居ないときに、うさぎがカメラに話し掛けた。 カメラさん、人間の話聞いてたら、新しいデジカメとか買うから、もうカメラさんは要らないんだって。
カメラが答えた。いいんだよ。僕は捨てられたり壊されても、撮った写真はいつまでも残されて、喜んでもらえるから。うさぎさんの姿も残るからね。
これを聞いてうさぎが答えた。
カメラさん、僕は写真は残せないけど、カメラさんのことは、いつまでも大切な思い出として忘れないよ。