深夜2時、いびきをかいているアイツの首を切る。
死体を袋に入れて車で近くの病院まで運ぶ。
その病院は今使われていない。それに周りでは気味悪がられて誰も近寄らないのだ。
俺にとっては好都合だ。
死体は病院の中庭にでも埋めるつもりだ。
俺はアイツが嫌いだ。
本当に嫌いだ。
顔を見ただけでイライラしてくる。
だから決めた。
俺はアイツを殺す。
準備はできた。完璧だ。
玄関のドアを音をたてずに、ゆっくり開く。
!?
あれ?
俺の前にコンクリの壁があった…。
俺は恥ずかしくなった。入り口の段差で転けるなんて……
足が痛かった……
釘が足に刺さり、血が出ていた。
それを見て思い出した
俺は血を見るのが嫌いだということを
そして同時に気が付いた
この計画は失敗だということを
「やばいそ、早く釘を抜かなきゃ!!」
こうして今日も俺は人殺しにならないでいるのだ。