「ところで、『レイーブの城』に行った君達の仲間って・・・?」
「あぁ・・・龍華ってんだ」
舞達は一瞬驚いた顔をしてからこぉ言った。
「龍華って・・・夢玉(むぎょく)を作った奴だよな・・・?」
「うん・・・」
「夢玉・・・って?」
怜が尋ねる。
「夢玉は、文字どうり夢をかなえるものなの。それに願えばどんな物でも簡単に叶っちゃう、ってわけ」
「ねぇ、啓吾。今回のって、夢玉が関係してるんじゃ・・・―――」
その時、下からものすごい数の針が襲ってきた。
「なっ・・・!なにこれっ!!」
「任せろっ!!」
翔はそう言うと、手を前に突き出し力を込めた。すると、巨大な蝶の周りに透明なシールドが張られた。
「シールド・・・?」
「そうだよ。翔の能力は『守備』すること。私は『蝶』を操れるの」
だが、針の威力はさらに増してとうとう、シールドが壊れてしまった。
「う、うわ―――っ!!!」
まっさかさまに下に4人が落ちていく。
「・・・ったぁ・・・」
啓吾が頭を抱えながら言う。
幸い木の葉が溜まっている所に落ち、無事だった。
「あっ・・・怜と翔はどこだっ・・・?」
「えっ・・・いないのぉっ?!」
どうやら啓吾と舞は怜たちと逸れてしまったようだ。
「ま、とりあえず『レイーブの城』を探そうぜっ」
と、言って歩いていく。
「あぁぁっ!」
「んぁっ?!」
啓吾と舞が見たのは巨大な灰色の壁が壊れかけている城だった・・・。