彼が結婚すると言った。 なんだか、置いて行かれる気がして、もう会えない気がして、現実を受けとめるには、少し時間がかかった。 『おめでとう』と一言だけ伝えて、すぐに話題を変えた。 あれから、何も変わらぬまま2年の月日が流れた。 彼が仕事の都合で、どこか遠い所へ引越したらしいと聞き、『これで本当のお別れだね』と、ひとり呟いて、静かに泣いた。
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