どうせ引き裂かれる運命なら……いっそ自分を引き裂かれたかった。
信じてた。
……いや信じてる。
今だって信じてる。
でも……薄々は気付いてる。
信じてるのは認めたたくないからだ。
そんな自分の言い訳が情けなくて涙顔の自分をさらにくしゃくしゃにした。
自分しかいないのに…。
それなのに……彼女のそれはまだ聞こえる。
聞こえるはずはない。
彼女はもう……いないのだから……
泣いているのは俺だけだ。
彼女は泣きもしなかった。
彼女はただ俺を無表情な眼で見ていただけだった……
彼女が俺に流す涙がないのなら、
俺にだって彼女に流す涙はないはずだ。
それなのに涙が出てくる……
まだ信じているから。
もううんざりだ……
信じれば裏切られる。
信じなければ……信じさせられる……
俺は頑張った。
もう捨てよう。
一つ一つ丁寧に……そう…花を積むように…
やさしく……ちぎる。
静かに……一つ一つ。
放課後が楽しみだった。
登下校が楽しみだった。
君と一緒が大好きだった。
これで最後……丁寧に、一つずつ、優しく、ちぎる。
君が好きだった……