私の目の前で倒れた父
その胸には細い刀が赤く染まり突き刺さっていた
トクントクントクントクントクントクントクントクントクントクン・・・・・・
心臓の音が頭の中に響いた
私は刀を握っていた
そして・・・・・・振り落とした
生臭い匂いが鼻に着く
叫ぶ暇もなく男は私の振った刀によって首を裂かれた
何かを言おうとしていたが、喉から血が溢れるだけだった
私はもうひとりの男に向き直った
男は口をパクパクさせ、腰を抜かしながらも逃げよとしていた
ザシュッ
コロンッと男の首が転がった・・・
父だ
父が自分に刺さった刀を抜き、男の首を切り落としたのだった
父は私に向き直り、ギュッと抱きしめた
私は刀を落とした・・・・・・私は命を奪ってしまったのだ・・・
私は・・・目頭が熱くなった・・・
父はただ私にすまないと呟いていた
血に染まった身体が自分を汚していくような気がした