冷たい雪が黒猫の足を更に痛める。
どれだけ歩いているだろう……。何時間という感じだ。いや、何十時間だろうか。
………………あっ………。
『おい、見ろよ!悪魔の使者だぜ。何かくわえてる!!』
石を投げる子ども達。
罵声を発する子ども達。
俺を殴る子ども達。
それを見ているだけの人間ども達。
孤独を望む俺が……
今まではこんな事思わなかったが、
『やめてくれ!今だけは…大切な親友のタメなんだ!急いでるんだ!大事な用なんだ…せめて……用が終わってから!』
追いかけてくる子ども達。『悪魔の使者が逃げたぞ!!』
誰だ………
誰の事を言ってるんだ……
悪魔の使者!?
俺じゃない。俺は名前があるんだ……
大切な親友からの素敵な名前が。
holy night
子ども達から逃げきった場所。
ここだ!!