何だか懐かしい所だ。
ここが親友の故郷………。
親友の彼女の家までもう少し……。
俺の身体がついていかない。何キロも何十キロも走り続けたんだ…
何のタメに?
友のタメだ。大事な親友のタメ。
今わかった。俺は今日、この時のタメに生まれたんだろう。
全身全霊をかける。
俺、変わったよ。あいつのおかげだな。
『………ここだ。』
着いたみたいだ。
庭にまわってみる。するとそこに女の人が…。
ボロボロの黒猫が近づく…
驚く彼女。
無理もない。身体中汚れてる。怪我だってしてる。
毛並みだって酷い所じゃない。
だが、彼女はその悲惨な黒猫の口元に何かあるのを気づいた。
『…手紙??』
手紙を手に取る彼女。
その時、
役目を果たした黒猫は……
静かに倒れた。