彼女の読む手紙には……
“まさかこんな形で君に最期を伝えるとわね… ごめんな。僕は約束したのに…君を幸せにするって…ありがとう。僕はいい夢を見れた気がする。でも君と過ごした日々は夢じゃなくて、本物だったね。”
彼女は何も言わず手紙を読み続けている。
手紙を握る手が震えている。目からは涙が……。
“今この手紙を読んでいるって事は僕の親友が来ただろう？そいつは僕のたった一人の大事な親友だ。名前は holy night。 そいつを僕だと思って、大切にしてあげてくれ。じゃあ。さよならは言わないよ。”
彼女が気づいた時には、もう黒猫は息絶えていた。
『…なによ。どうせ一人なんじゃない。』
彼女は黒猫を優しく抱き抱え、庭に穴を掘りだした。
黒猫を埋めた所には、彼女が育てた花を添えた。
一枚の板に書いたのは、
holy night…
彼女はしばらく考え、新しい板を取り出す。
そこには、
holy Knight
聖なる騎士。
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