一週間位前……
いや、話の全てを含めたら二週間位前の話だろうと思う……
二週間前の夜。
『ねぇねぇ!!未来ッッ!見てこれ』
姉貴が私に自分の携帯を見せた。
『何?』
私は嫌々、その携帯の画面に目をやった。
そこには、姉貴と隣には…見覚えのある男。
私と同じ高校に通う、一個上の先輩にあたる人と姉貴が仲良さそうに笑っている。
そもそも、私と姉貴は一つ違いの違いの高校に通う、高3と高2のどこにでもいそうな姉妹だ。
『彼氏?この人私と同じ高校だよ。帰宅部だったかな。』
私は自分の携帯で友達へのメールを打ちながらそう言った。
『いやぁ、まだ彼氏とかじゃなくてぇ、この前告られたッッ』
軽くにやけながら姉貴は言った。
『ねぇッッ!顔は悪くはないでしょ!?』
と、姉貴。
『付き合うの?』
と、私。
『うぅん、そうしようかな。別に悪いとかじゃないし。てか、もう向こうは付き合ってるって思ってんの!!』
明らかに付き合うだろ。
『ふぅん、いいんじゃない??付き合ってみれば?』
素っ気ないなかな、私。
何も姉貴は答えなかった。
私は何だか嫌な噂を思いだしたせいか、やたらと顔にしわがよる。