Last Heart #08

石本  2007-08-13投稿
閲覧数[408] 良い投票[0] 悪い投票[0]

俺は家の鍵を閉めて登校した。
着いたのは2限目と3限目との間の休み時間だった。しかし年寄りの先生もう教室に入っていた。
教室に入って自分の席に座ると、深見がこっちを向いていた。
しかし、すぐに前を向いた。
深見の少し意味深な視線が気になり、授業をあまり聞いていなかった。

授業が終わり、深見は聞きたいことがあると俺をトイレ誘った。
教室を出て、しばらく沈黙した。俺はこの雰囲気に嫌気がさして、
「まさか・・・お前、俺に愛の告白を?」
「はぁ?何言ってんだよ!」
「違うのか?」
「真顔で言うな!」
「じゃ、何だよ?」

少しはマシになったところで、深見は口を開いた。

「俺、楠木さんに告白しようと思う。」

まぁ俺自身、深見の行動は気に掛けてはいなかったが奴なりにやるべき事はやったという感じなんだろう。
その様子には期待感が漂っていた。

「でさ、昨日楠木さん帰りに何か俺のこと言ってた?」

俺は昨日のことを少し回想した。正直、あ、と思った。
だが、Mr.暴走機関車のこいつに何を言っても無駄なことは既知事項だ。
というか、俺の性格上、昨日のことを話して、「少し難しいかなと思う。」とか言えない。

「あ〜、別にお前の事とか話さなかったし。てか結構すぐにバイバイだったしな。」
「そっか。ま、とりあえず頑張ろうかな。」
「おう、頑張れよ!」

それしか言えかった。まぁ俺も深見アピールを少しはしたし。機会があれば他の奴らも深見アピールをしだろう。特に高宮辺りは・・・・
成功確率は承諾されるかか断られるかの50%。
深見を見ていると、50%あればイケそうな気しかしなかった。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 石本 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ