永嶋大樹。そいつはど偉い奴に姉貴は捕まった。
アイツは一回問題になった。女とのトラブルで、その女は学校まで乗り込んできて、警察沙汰にまでなった。
そんなの今時あんのかよとか思ってたけど、金の方にもトラブったらしい。
それが一年前位の話かな。
永嶋大樹。それはとんでもない奴だ。毎日一緒にいる女が違うだとか。
何なんだ。姉貴はそんな奴でいいのだろうか。
こんな事考えてたら具合が悪くなる。
お弁当を少し残して、友達との会話もそこそこにして、外の空気を吸いに行こう。
本当は開けちゃいけない屋上へのドア。
私は時々勝手にこのドアを開けて屋上で五時限目を過ごす。
ドアを開ける。
『………?』
微かな煙草の臭い。
『おっ未来ちゃぁん。本日二回目〜』
聞き覚えのある声。
『あ、永嶋大樹……………………さん。』
今日は何て嫌な日なのか。
教室に戻ろうと思ったが、コイツの事を探ろうと思った。
『あの、聞いてもいいですか?』
『………?』
『永嶋大樹さんって、女遊び激しいって聞いたんですけど。』
ストレートな私の質問に驚いたのか、アイツは少し驚いた。
『こりゃ、話し込む必要があるなぁ。まぁ、五時限目始まるけど、座んな。』
コイツの事調べてみよう。