いつも少し時間が経ってからあぁ何だか傷ついてたんだって気が付く。引いた波がもう一度砂浜に戻るみたいにするする悲しみが広がり出す。どうしてあんな事を言ってしまったんだろう。冗談めいた幼稚な言葉の裏側にはちりのように蓄積されたやり場のない気持ちを隠した。思いも寄らず尖った小さなとげのような言葉で返された言葉に気付かないふりをしてそしてやがて自分もその事を忘れてしまうのに。いつも一人でテレビを見ている時に急にふと悲しみの予感がよぎる。そしてようやく自分が少しだけ傷ついている事に気付くのだ。(続く)
新着小説100作品 恋愛ミステリSFファンタジーホラーエッセイ日記ノンジャンル公募投稿作品アドベンチャー詩・短歌・俳句スポーツコメディ学園物その他管理人用