スプラッタ殺人12

森田  2007-08-18投稿
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目の前には一体の人形のような肉。


首から流れ出る血をすすりながらふと考える。


人が人を殺したいと思う理由はなんだろうか?


人を殺す生き物である私が考えるのも馬鹿らしいが、思い出すと止まらない。


『死んで欲しい』と『殺したい』

死んで欲しいなんてのは願望に過ぎない。

しかし殺意は恨みから湧き出る意思。

結果殺人は悦び。


殺したくて殺したのなら、殺せた悦びを感じる事ができる。罪悪感に責められ後悔するのは後だ。


殺人は悦び、嬉しいこと。


嬉しいのなら楽しくなる。


これを血欲と言うのだろうか?


血を見て触るだけでは満ち足りない、もっと感覚で味わいたい。


私は血肉を喰らう。
感じたいから、満たされたいから。


そこに多少の偽りがあっても、結果的には変わらない。


私は自分の為に人を殺すのだ。


鮮血に濡れた口元が歪む。


許されない事だとは分かっているからこそ、もう止められない。


いや…私自身、止まりたいと思わない。

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