あの人にあったのは喫茶店だった。
それは、初めてのお見合いだった。 私は 見た目はだが地味目だが、スポーツ大好きオテンバでサッパリした硬派な体育系の性格で かなりの堅物だった。そりゃあ 当時24~5?その年であれば、それまでに何度か恋愛は経験もしていたが、お固い家に生まれたせいで、それまでの恋愛は全部親の反対で、別れてばかりだった。それも 殆どが年下だった。恋愛経験があっても、心は 純粋そのものだった…
物凄い照れ屋の私は、喫茶店では 恥ずかしくて あまり 相手の顔もろくにみれずに 下ばかりをみていた。すると 相手の靴が凄く大きくて 昔大好きなテレビ番組「おはよう子供ショー」にでていたロバくんを思い出して、ロバくん知ってる?等とくだらない話をしてしまった。何を話しても知っていて、会話は続いた…他にも色々何か話はしたが 緊張していてあまり覚えていない。 でも、血液型と星座が同じだったせいか、とても親近感があり なぜか 赤い糸のような物を感じていた。 帰る時に じゃあ又、という事で、その日のうちに 仲人さんに お付き合いさせていただきます。と電話で返事をいれ、相手も同じくOKで無事に付き合い始める事ができた。 それから 何度となくデートもしたが…
お見合いというものは 酷くで 一ヵ月たったらすぐに結婚するかどうか、判断をくださなければいけない事になっていたのだった。知らなかった…私は、とてもその人の事を気に入っていたのだが、まだ 気が若く 三ヶ月前から、その月に女友達とハワイにいく予定をたてていて、キャンセルもできない状態だったし、もう少しつきあってから、何年後かにはその人と結婚したかったので、すぐに結婚という答えがだせず、くそまじめな私は、断るはめになった。でも、本当に好きだった。相手も塾の経営者で自ら講師をしていて、受け持ちの生徒も沢山いて、結婚は付き合ってから後何年後と私と同じ考えだったのだ。今考えたら、世間知らずの私は、お見合い連盟の仲人というのは、相手をどんどん紹介して、どんどん成婚させて儲ける商売ということをよく知らなかった。
初めてのお見合いは失敗に終わった。