鈍い金属音と共にダークフィアーは左手で武双龍焔獄の拳を受け止めた。
ガイラーは高笑いした。
ガイラー「凄い!!規格外スペックの獣人型ストライカーの拳をこうも簡単に…」
ダークフィアーは次の瞬間、右手を天にかざした。
すると一瞬にして黒い球体が頭上に現れた。
いつの間にか近くの高層ビルの屋上に避難しその様子を見ていたハーツは少しにやけて一言。
ハーツ「あれを修得したか…。これなら我らの目的達成の日も近い…」
マクシミリアンはその球体を見た瞬間、その凶々しさに戦意を失いシートに深く座り直した。
マクシミリアン「…フッ…峰崎龍雅…どうやらさっきでお別れだったようだ…」
マクシミリアンは目を閉じた。
マクシミリアン(お前を見捨てなくて本当に良かった。兵士としても人間としても…)
次の瞬間、ダークフィアーは黒い球体を地面にたたき付けると武双龍焔獄も含め、周囲の建物が全て圧壊した。
廃や砂埃が舞い散る中に残ったのは漆黒の機体『ダークフィアー』ただ一機だけであった。
ガイラーの目は狂気に満ちていた。
ガイラー「…ついに、超重力兵器『ブラッドサンシャイン』を修得した…」
ガイラーに笑顔がこぼれた。
ガイラー「これでもう中佐に負けることはない…」
この強大な兵器の痕跡はザクセンが立て篭もっている本社ビルに上層階に飛び付き、強行突入していた龍雅も気付かないわけが無かった。
龍雅(今の振動は!?俺以外にも誰か同じ目的の奴がいる可能性もある)
ディア=パノスは拳で天井を破りながら上層階へと突き進んだ。
龍雅(この街の周囲には元々非常戦が張られているし奴はここからにげることは出来ない)
一方、ザクセンの居る最上階のモニタールームでは…。
ザクセン「く、くそぉ。マクシミリアンの奴!!せっかく俺のストライカーを与えてやったのに何て言うざまだ!!こ…このままでは!」
すると背後から突然、女の声がした。
女「そう、貴方は死ぬの?」
ザクセンはすばやく後ろを向いた。
そこには金髪の齢十六、七の喪服の少女がいた。
ザクセン「だ…誰だ!?何でここに居る!!」
女は微笑んだ。
女「とりあえず死んで?」