『ねーねー友希』「なんですか?」『…何でもなぃ』いつもここまでしか出てこない…。伝えたいけど…伝えたら破れちゃうかもしれないから…シャボン玉みたいにフワフワしてる想い。伝えたらパンッて破れちゃうから。
お祭り。僕の想いを花火にして伝えようか…。すぐ消えちゃうけど…シャボン玉より大きいから。
『友希、お祭りに行こうよ』
「いぃよ。じゃあ浴衣着ようかな?」
すごぃ人。肩がぶつかってはぐれそう…!『友希…待って!!』
「手繋いでようよ。晴喜はちっちゃいから。」
ドキドキドキドキ
鼓動が鳴り止まないよ…。
ドーーン!!
びっくりした。
花火を見る穴場に僕たち。
手が繋がってて心臓が花火と一緒に音を立てる。
あと一つ…。
『友希、僕の気持ちだよ…。』
ドーーン!!
ハート型の花火。もう花火は見えない。友希と僕の気持ちが重なって、唇も重なる…。
不思議だね。
お互い同じ生き物。体も同じだけど…
でも今フワフワ浮いてる。
気持ちは強く心は弾み唇は気持ちいい…。
シャボン玉飛んだ屋根まで飛んだ…