龍雅は勲章の錆び付いた軍服を着込み仕事の合間を縫ってある場所に出掛ける事にした。
龍雅はある人物の眠る墓地に入るとある墓標の前で足を止めた。
龍雅「久しぶりだな…アッシュ…」
その墓標は墓地の隅にあるせいかかなり汚れていた。
龍雅はその事を気にしたのかたまたま持ち合わせていたタオルで簡単に汚れを拭き取った。
龍雅(前回ここに来てからもう一年近くだな…。今日はお前に言わなければならないことがあってここに来た)
龍雅は再び墓の前に立った。
龍雅(ミラが…革命教団に入った…)
一瞬だけ風が強くなった。
龍雅(原因がわからないんだ。なぜあいつがそういう行動をとるのか?でも…気になることがある…)
龍雅はふと鉛色の空を見上げた。
龍雅(あいつは…俺を見るなり泣き出したんだ。敵意は剥き出しだった。よく解らないよ…あいつの事が…)
その時であった。
静寂を保つ空間を破壊に掛かる者が現れた。
近くにあった木々を薙ぎ倒し現れた者は体長5〜6メートルの巨大なカニ型グルドであった。
そのグルドに続いて一回り小さいカニ型グルドが次々と現れ、逃げ惑う人々を餌食にし始めた。
龍雅(あれは『コッパー』!?くそ!!警備隊は何をしているんだ!?)
龍雅は慌ててストライカーを取りに戻ろうと走り出す。
ふと後ろを振り返ると1番巨大なカニ型グルドがアッシュの墓石を踏み潰していた。
龍雅(!?)
龍雅は怒りを堪えてひたすら走った。
すぐにディア=パノスに乗り込んだ龍雅は動力を起動させるとすぐに発進した。
龍雅(あいつがこの世に存在した証を…よくも!!)
龍雅は一体のコッパーに体当たりを仕掛け、それを捕まえると体を半分に引きちぎった。
龍雅(そもそもお前らがいなければ俺達みたいなのは存在しなくていいんだ!!)
ディア=パノスは新たに飛び掛かって来たコッパー一体を右の拳で貫いた。
龍雅「お前らのせいで…」
ディア=パノスは右腕に貫いたコッパーを別のコッパーに投げ付けた。
龍雅「みんないなくなったんだぁ!!」