戦闘が激化し我を見失った龍雅の元にロイが現れ龍雅を戒める。逃げ遅れた人々の退路を確保するため後退したディア=パノスに代わりロイのストライカー『ストック&ペイ』がカニ型グルド『コッパー』の群れを迎え撃つ事となった。
ストック&ペイは地面に突き刺した大剣を引き抜き両手で構えた。
ロイ「この大剣『グラム』を前にして生き残れると思うな!!」
ストック&ペイは蝶の羽を模したスラスターを展開すると非常にゆっくりとしたモーションで前進し始めた。
コッパーの一体が直ぐさまストック&ペイに襲い掛かるが攻撃を当てることもなくそのまま通過してしまった。
するとストック&ペイの身体は消え、さっきの攻撃を仕掛けたコッパーは何の前触れもなく粉々に切り刻まれた。
“キッ…キシュゴゴォ…”
切り刻まれたコッパーは自分の身に何が起こったのか理解する事も出来ぬまま断末魔の叫びを上げた。
周囲のコッパーにも動揺が広がる。
ストック&ペイは消えたままである。
ロイは声を強めてこう言った。
ロイ「見切れないだろうさ!!せいぜい慌てふためくんだな!」
ストック&ペイは一体のコッパーの背後に再びその実体を現すとグラムを縦に振り下ろし、相手を真っ二つにした。
ロイは戦いながら同時進行で採取されている個体データをモニター越しに確認した。
ロイ「間違いない…、グラムで検出したDNAからでも奴らは確実に強制細胞変化を施されている。でもこれだけの数をどうやって…」
ストック&ペイはコッパーの群れをことごとく切り刻み、最後に一回り大きな個体を残すのみとなっていた。
ロイ「こいつをサンプルとして持ち帰れば何か解るかもしれない…」
“シャアアアアコォオオ!!”
コッパーは激しく威嚇しストック&ペイを払いのけようてする。
ロイはため息をついた。
ロイ「元々、ここを襲ったのは貴様達の癖に…」
ストック&ペイは右手にショットガンを構え、瞬時に三発発射した。
弾丸を一回り大きなコッパーに当てるのは苦労しなかった。
しかしそのコッパーは違い、弾丸で開いた穴がみるみるうちに再生していった。
この様子にロイは目を丸くして驚いた。
ロイ「そ…そんなことが…」