1月ー。
6時間かかりようやく産まれてきた我が子を自分の手で抱いた。
元気そうな可愛い女の子だった。
この感動は2人目でも変わらない。
産まれてくるのを不安に思っていたのが嘘のようだった。
この子を
舞桜
ーまおー
と名付けた。
桜が舞うように美しく、みんなを幸せにするような人間になってほしい。
入院して数日後
私と主人は先生に呼ばれた。
嫌な予感がした。
「心音に異常があります。大きな病院で調べてもらってください。」
よくわからなかった。
病気の可能性があるだけで舞桜は健康だ
そう言い聞かせた。
退院後すぐに舞桜を大学病院に連れて行った。
私は
おそらく主人も軽い気持ちだった。
舞桜はどう見ても元気なのだから。
病院では心電図、レントゲン、心臓のエコーをした。
検査を一通り終え、先生に話を聞いた。
「舞桜ちゃんは心臓病です。心臓の中に穴があいていてこのまま塞がらないようなら手術が必要です。」
私は頭が真っ白になった。
涙をこらえるのに精一杯でそれ以上何も覚えていない。
帰りの車の中で主人は
「これが舞桜や自分たちに与えられた試練でくよくよしても意味がないよ?前に進まないと。」
でも私は誰とも話したくなかった。