LASTSUMMER#14 『四天王封じ』

SETTARMEN  2007-08-27投稿
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【5回裏1死無走者】


打席には1番伊野波。


ここで捕手の不破がマウンドに駆け寄った。

カズマ『さっき打たれてるけど、やり辛い感じか??』


ショウ『いや、ここで抑えて力の差見せとこうぜ…』


カズマ『だな…もう1点もやれねぇぞ』

ショウ『おうよ!』


不破が守備位置に戻ると天堂寺はロージンを手に取った。


初球。


ズバッ!!


『ストライーク!』


ストレートのど真ん中だったが、伊野波は手を出せなかった。


おそらく今日イチのストレートだろう…


続く2球目。


ブン!!


『ストライークツー!』


今度はフォークで空振りをとった。


これで2ナッシング。


天堂寺がもう一度ロージンを手に取った。


3球目。


天堂寺が振りかぶる。

ズバーン!!!


『ストライクアウッ!!』


主審の声が響いた。


コースとしては初球と同じど真ん中だったが、完全に伊野波が振り遅れていた。


ナインからは次々に『ナイスピッチ!』
といった声が飛んだ。

伊野波はベンチに帰ると、中西に
『めちゃくちゃ速ぇぞ!あいつ尻上がりに調子を上げるタイプか?』

と呟いた。


中西『そうかぁ〜〜ベンチから見ててもやばかったよ〜〜』


続く2番清和は初球を狙った。


しかし…


カキッ…


カズマ『サード!!』


カーブを引っ掛けた清和の打球はサード村上のところへ転がった…

これを村上が捌いて1塁に矢のような送球をした。


『アウト!!』


これで3アウト。


この回は三者凡退で天堂寺は切り抜け、俺達は6回の攻撃に入った。

打順は俺から。


ヘルメットをかぶり準備をしていると曾我端さんが、

『八神。お前あの投手に合ってるみたいだな?』

と聞いたので

コウ『はい。そうですね…』

と俺は答えた。


すると、

曾我端『真っ直ぐ狙ってこい!お前が打てばこの回逆転できるから!』

と言ったので、俺は

『はい!!』

と返事をして打席に向かった。



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