LASTSUMMER#16 『南のピンチ』

SETTARMEN  2007-08-28投稿
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【6回無死1塁】


1塁走者の俺は南の投球と同時にスタートを切った。


伊野波がベースカバーに入る。


バントの構えをしていたアキはヒッティングの構えに変え、がら空きの三遊間を狙った。


バントシフトの為、ダッシュしていたサードの清和は打球に全く反応できなかった。


レフト前ヒット!!


3塁ベースが空いているのに気付いた俺は、失速せずに2塁ベースを蹴った。


清和が慌てて3塁ベースに戻る。


レフトからサードへボールが転送される!


しかし俺はボールがサードに送られる前に3塁を陥れた。


『セーフ!!』


藤城中ベンチが沸いた!!


これで無死1、3塁。


俺達にビッグチャンスが訪れた。


打席には2番白石。


犠牲フライでも一点!

スクイズでも一点!


俺はサインを見た!


サインは『盗塁』


南がセットから白石へ第1球目を投じた。


また、朝山中内野陣から

『走った!!』


の声が響いた。


チーム1駿足のアキは、簡単に2塁を奪った。


判定はストライクだったので、無死2、3塁でカウントは1ナッシングになった。


南が少し嫌そうな顔をしたのが見えた。


曾我端さんが再びサインを出す。


今度は『スクイズ』
だった。


走ってばかりの俺は息があがっていたが、1点をとるためにリードを広げた。


マウンド上の南は汗を拭う。


セットから白石に対しての2球目。


俺はホームへ向け走った!!


3度朝山内野陣からは
『走った!!』

の声が響く。


ヒッティングの構えからバントの構えに変えた白石は、球威のある南のストレートを1塁側に綺麗に転がした。

それを見た俺はホームへスライディング!!

間に合わないと思った南は1塁へ転送。


『アウト!』


これで2対1!!


ベンチに帰った俺はチームメイトから次々と頭を叩かれ祝福を受けた。

あと1点で同点!!



そして、1点差に迫った次の打席には3番、滝本龍夜がバッターボックスに向かっていた。



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